
30万円台で手に入るリキテンスタインは滅多にありません。72-74年にかけて、静物を集中して制作していた時期の1点。スイスのエルンスト・バイエラーギャラリー(ピカソ、マチス、ウォーホルなどそうそうたる作家を扱っていることで有名)が新年の挨拶用に特別に作らせた73年のリトグラフ。リキテンスタインはこの直前に「ピカソへのオマージュ」という作品を制作したこともあってか、この作品もピカソ風の絵柄となっています。1点のみの入荷ですので、お見逃しなく!※紙端に経年変化による若干の紙焼けが見られますが、画面のコンディションは良好です。
1923年10月27日、ニューヨーク生まれ、1997年9月29日没
リキテンスタインといえば漫画の絵で知られるが、ニューヨークのアート・ステューデンツ・リーグで学び、オハイオ州立大学在学中に兵役を経験した彼は最初抽象画家だった。初めてドナルド・ダックとミッキー・マウスを作品にしたのは1961年38歳のときである。印刷物の漫画を拡大すると、印刷の網点(ドット)が水玉模様になる。そして赤、黄、青、黒の4色。正確に漫画を模写したと誤解されがちだが、精妙に変更が加えられ、漫画を絵画作品の域に高めている。ドットと4色の特徴あるスタイルでモネの連作、ピカソ、モンドリアンなどの名作を捉え直し、数多くの傑作を残した。野外彫刻や壁画も多数手がけ、昨年、生前依頼を受けたニューヨーク42丁目の地下鉄の駅の壁画『タイムズ・スクエア』が完成して話題に。つねに家庭を愛し、晩年は室内や家の外観など家そのものをテーマにする一方、中国の古い山水図にインスピレーションを得て新境地を切り開きつつあった。


