
奈良美智が2005年1月にデンマークのエディション・コペンハーゲンという版画工房で制作したリトグラフ最新作がこちらです。ご覧の通り、2枚の組み合わせからなる珍しい作品です。「Over the Rainbow」と絵の中に描かれていることからもわかるように、デュッセルドルフの美術館「K21」でつい先頃まで行われていた同名の展覧会(杉戸洋との二人展、2005年3月12日〜5月29日)に合わせて制作されたもの。絵柄は奈良の代表的なモチーフの「女の子」と「犬」です。版画でありながら、鉛筆で描いた線の感じが生き生きと出ています。また奈良が展覧会などでも見せる、メモ用紙に落書きした絵がそのまま再現されているところも魅力の一つ。更に今回のリトグラフは、歴史あるヨーロッパの工房で制作したことにより、昔ながらの石の上に直接描いていき、それを刷るという、今ではお目にかかることの少ない石版の技法が使われています。これにより、独特のざらっとした、温かみのある作品の仕上がりとなっています。
1959年12月5日、青森県弘前市生まれ
弘前の県立高校卒業後、武蔵野美術大学、愛知県立芸術大学及び大学院で絵画を学ぶ。
1988年ドイツに渡り、国立デュッセルドルフ芸術アカデミーに入学、A.R.ペンクに師事する。その後ケルンに在住し創作活動を展開。2000年夏、帰国し活動拠点を日本に移す。ムカついた表情の女の子や犬のキャラクターが「カワイー」と呼ばれ、画集ばかりでなく、絵本、写真集、Tシャツ、ぬいぐるみなどのグッズが飛ぶように売れる最も忙しいアーティスト。フィギュア人気にあやかった村上隆の作品と並ぶと個性の違いが明らかだが、まるで60年代アメリカン・ポップ・アートが再来したかのようだ。
作品に登場する子供のイメージは、お絵かきや漫画を読みふけることで寂しさを紛らせていた鍵っ子の奈良の自画像とも言える。子供特有のはじける笑顔は見られず、コクトーのアンファン・テリブル(恐るべき子供たち)を思い出させる、残忍さを秘めた可愛らしさだ。
| 制作年 | 2005年 |
|---|---|
| エディション | ED 100 |
| サイン | あり |
| 技法 | リトグラフ |
| シートサイズ (縦×横) |
41.5x31.5cm |
| 作品の状態 | 良好 |
| 額仕様 | 白木 |
| 額寸 (縦×横×奥) |
47.9x37.5x3.5cm |
| お届け期間 | 約2週間 |
| 特記事項 | ※この作品は2枚1セットとなっています。サイズは1枚の表記です。 |
| 海外店頭価格 | 4200ドル (2005/11/07 更新) |
| A000-00521 |