
宇宙飛行中のスペースシャトル、木立に囲まれた山道、燕尾服ではなく普通のスーツにネクタイ姿のホルン奏者、雪山を背景とした湖面のボート。全く無関係の4つのイメージを縦に並べた作品からは不思議なリアリティが醸し出される。どのイメージも写真としての完成度が高く、べテラン作家の手堅い構成がそうさせているのだろう。それぞれのイメージの一番気になる部分はバルデッサリ独特の色の○(マル)で隠されている。大きさの異なる赤、青、黄の○(マル)は、心地よく落ち着いたリズムを周囲の空間に与えている。かなり大きな縦長の作品なので、収まりの良い展示場所を見つけるのが難しいかもしれない。しかし作品の各イメージ自体に十分な空間があるから、細長い壁面や家具の隣、観葉植物の脇などマッチする場所は身近に多くありそうだ。
1931年カリフォルニア州ナショナル・シティ生まれ。
ともに移民であるイタリア人の父とデンマーク人の母の間に生まれ、育ったバルデッサリはアメリカ社会に違和感を覚えながら成長する。サンディエゴ・州立大学で美術と文学、哲学を、カリフォルニア大学バークリー校で美術史を学び、同ロサンジェルス校を経て再度サンチャゴで美術の修士号を取得。当時の絵画はセザンヌとマティスの影響が色濃い。 ダダ、シュルレアリスムに対する関心から、映画のポスターの切り抜きをコラージュした作品を制作しはじめる。68年に、言葉を描いたり、写真と言葉を並べたり、意味の不可解な作品へ傾いていく。1970年に、53年から66年の間に制作した旧作の抽象絵画を自ら燃やしてしまい、その記録を「火葬」と題した映画にまとめる。パフォーマンスの実験的な映像作品などを制作した後、映画やテレビのスチール写真を用いて再構成し、人物の顔を赤や青の円で塗りつぶす特徴的なスタイルを確立する。美術教師として、デイヴィッド・サーレやマイク・ケリーらの才能を発掘。現在活躍する若手の作家やグラフィック・デザイナーに少なからぬ影響を与え続ける一方、洗練さの増した作品を制作している。
| 制作年 | 1994年 |
|---|---|
| エディション | ED XXX/60 |
| サイン | あり |
| 技法 | リトグラフ/シルクスクリーン |
| シートサイズ (縦×横) |
152.4x55.9cm |
| 作品の状態 | |
| 額仕様 | 白 |
| 額寸 (縦×横×奥) |
162x66x3cm |
| お届け期間 | 約4週間 |
| 特記事項 | |
| 海外店頭価格 | 5000ドル (2006/04/04 更新) |
| A000-00559 |