
ニュー ヨークのP.S.1コンテンポラリーアートセンターで開かれた新人発掘展「Greater New York 2005」や「横浜トリエンナーレ2005」など、国内外で高い評価を得ているのが、この照屋勇賢の作品です。既存の枠組みにとらわれず、身近にある素材に手を加えることで、今日の社会のありようについて巧みに考えさせる作家で、2002年のVOCA展奨励賞を受賞したときには、出身地沖縄の伝統的な染め物である紅型(びんがた)の着物を展示、一見すると気がつかないが、よく見ると染め抜いてあるのが米兵と戦闘機、というものでした。今回ご紹介するのもそうしたさりげなさを持っています。ちょっと北欧系のインテリアみたいですが、実はこれ、トイレットペーパーの芯です。購入すると、6本のトイレットペーパーの芯が送られてくる。しかし、見ると細かな切れ込みがカッターで入れられており、そこを立ち上げると木が生えたようになるのです。こちらは、大量消費社会と自然環境について表現した作品ということですが、深いテーマを持ちつつも、繊細で、どこかファンタジックな印象を持った一品です。文字通り、ナチュラルな空間を演出する1アイテムとして加えてみては。
1973年、沖縄県生まれ。
1996年、多摩美術大学油絵科卒業。2001年、スクール・オブ・ビジュアル・アーツ(ニューヨーク)、修士課程修了。現在はニューヨーク、ブルックリンを拠点に活動を続けている。2002年にはVOCA展賞(上野の森美術館)に出品、奨励賞を受賞。一方、ニューヨークにおいてもP.S.1とMoMAが合同で企画した新人発掘展「Greater New York」においても選出される。さらに2005年には「横浜トリエンナーレ」に日本代表の1人に選ばれた。一貫して社会性の強い作品をつくっており、例えば2002年にVOCAに出品して賞をとった作品「結ーい、結ーい」は一見すると沖縄の伝統的な紅型(びんがた)の着物に見える。しかしよくよく眺めると染められた柄が、パラシュートで降下してくる米兵や戦闘機になっており、現代の沖縄における政治的な問題が揶揄されている、といった具合だ。また別の作品では、マクドナルドやティファニーの紙袋に器用にカッターで切り込みを入れ、飛び出す本の要領で、袋の中に“木を生やす”という表現をおこなっている。これは大量消費の典型であるブランドの紙袋にも、「木の精神は宿っている」として、静かに森林破壊への警鐘を鳴らした作品である。2006年春には「第 12回バングラディシュ・ビエンナーレ」に日本代表として出展し、夏にはアサヒ・アート・フェスティバル(6月17日〜7月18日)の一環として「照屋勇賢−水に浮かぶ島」展(すみだリバーサイドホール)が開催される。社会派アーティストとして今後が楽しみな存在だ。
| 制作年 | 2005年 |
|---|---|
| エディション | NA |
| サイン | なし |
| 技法 | 立体 |
| シートサイズ (縦×横) |
11.5x4.5cm |
| 作品の状態 | 良好 |
| 額仕様 | BOX入 30*30cm木製パネル |
| 額寸 (縦×横×奥) |
0x0x0cm |
| お届け期間 | --- |
| 特記事項 | ※立体作品のため額装はついておりません。額装をご希望の場合は別途お見積いたします。 |
| 海外店頭価格 | 3300 ドル (2006/06/19 更新) |
| A000-00954 |