
イギリスYBA(Young British Artists)勃興の最大の立役者と言われているのが大コレクターのチャールズ・サーチですが、このところはイギリス以外のヨーロッパの若手画家たちに関心が移り始めているともっぱらの噂です。事実、2005年上半期いっぱいを使ってサーチ・ギャラリーで行われた企画展『The Triumph of Painting(絵画の勝利)』では、YBA作家はほとんど展示されておらず周囲の驚きを呼びました。その代わりに出ていたのは、リュック・タイマンス、ピーター・ドイグ、マルレネ・デュマスなど。そしてこれからの世代の画家として一緒に選ばれていたのがこのドイツ出身のダニエル・リヒターです。世界的に展覧会を行うようになってきたのは2004年あたりからと言われていますが、これからますます表舞台に出てくる作家の一人でしょう。アンゼルム・キーファーを思わせる重厚な神話性、ドイツらしい冬のメルヘンを感じさせる雰囲気、「物語」を読むような印象が何とも言えません。安らかさをくれる絵です。
1962年、ドイツ、エンティン生まれ。
1991-95年ハンブルク造形大学に学ぶ。ゴヤ、ムンク、あるいは同じくドイツ出身のヨルグ・インメンドルフやマックス・ベックマン、マーティン・キッペンベルガーから影響を受けたとも言われるダニエル・リヒターの作品は、絵画が本来的に持っていた「物語を語る力」を思い出させてくれる。神話の世界を絵に綴ったかのようなその描き方は、幻想的かつ詩的なものを感じさせる。ピーター・ドイグなどと並んで、絵画の復興を予感させる新たな作家の登場と言えるだろう。2002年、デュッセルドルフにある現代美術館K21で個展を開催。2004年にはカナダでも有数の巨大な公立ギャラリー、パワー・プラント(その名の通り、元発電所を使ったギャラリー)にて大規模な個展、続けてニューヨークのデイヴィッド・ツヴェルナー・ギャラリーでも個展を行い、この年初めてのアメリカ大陸進出を果たす。イギリスの大コレクター、チャールズ・サーチがYBAとの訣別か? と騒がれるきっかけともなった、サーチ・ギャラリーで 2005年に行われた企画展「The Triumph of Painting」は今後のサーチ・コレクションの方向性をも匂わしているとも業界では噂されているが、その中でまだそれほど知られていないダニエル・リヒターが選出されていたことは注目に値する。日本では2006年1月から六本木・森美術館における「東京−ベルリン/ベルリン−東京」展でも出品される。
| 制作年 | 2005年 |
|---|---|
| エディション | ED 113/150 |
| サイン | あり |
| 技法 | リトグラフ |
| シートサイズ (縦×横) |
95x75cm |
| 作品の状態 | 良好 |
| 額仕様 | 白木 |
| 額寸 (縦×横×奥) |
105x85x3cm |
| お届け期間 | 約2週間 |
| 特記事項 | |
| 海外店頭価格 | 1500ドル (2006/01/16 更新) |
| A000-00762 |