
都会で起こる様々なシーンを特有の風刺によってシャープに浮かび上がらせるカーター・カステラ。彼はギャング抗争やドメスティック・バイオレンスといった都会における犯罪の有様を、普段私たちが見慣れた広告イメージに被せて描く。それら都市下における誰もが見過ごしがちな暴力の被害者たちにスポットを当て、トレンディなファッションを売り出す広告イメージが打ち出す消費社会を風刺的にあぶり出すのだ。本作も、一見カラフルでファッショナブルな広告写真かのように見えるが、注意深く見ると銃を持つ警官に保護されるさまざまな人種の子供たち、という現代社会の孕む矛盾を写し出した光景であることがわかる。何を隠そう、アメリカの学校で実際に起きた銃撃事件が元になっているのだ。さらに左下にあるテキストには、ユニフォームに身を包む警官隊とGAPやNIKEといったブランドできめた子供たちのファッションに冷徹なまでに値段が記されている。私たちを取り巻いて氾濫するメディアイメージは果たしてフィクションなのか、ノンフィクションなのか。メディアが伝える表層的な現実とファッションシーンの表裏を浮き彫りにした作品。
1962年、カナダ、オンタリオ生まれ。
ニューヨーク在住。トロントのオンタリオ・カレッジ・オブ・アート卒業。カナダ、アメリカのみならず、フランス、スペインなどで数多くの有力なグループ展に出品し、1993年と1997年にはベネチア・ビエンナーレに出品を果たす。1992年に初の個展となる「Domicide」をニューヨークで発表、 2003年には個展「Fabulous Anger」をアトランタで開催。この展覧会でカステラは、ギャング抗争、ドメスティック・バイオレンスといった都会で起こる様々なトラブルのシーンを、ファッション広告にあるようなテキストとイメージに絡めて描くことで、現代のメディアに踊らされイメージのみを追い求める消費社会を風刺的にあぶり出した。2005年には同展覧会がncaにて開催される。近年においては、1997年にバンドU2のワールドツアー「Pop」においてコンピューター・アニメーション、バーニーズ・ニューヨークのショーウィンドーのディレクションや、さまざまなブランドのプロダクト・デザインやイメージ・ブランディングを担当するなど活躍の幅を広げている。
| 制作年 | 2005年 |
|---|---|
| エディション | NA |
| サイン | あり |
| 技法 | ガッシュ/ミクストメディア/紙 |
| シートサイズ (縦×横) |
57x76cm |
| 作品の状態 | 良好 |
| 額仕様 | --- |
| 額寸 (縦×横×奥) |
62x82.5x4cm |
| お届け期間 | --- |
| 特記事項 | |
| 海外店頭価格 | 3000 ドル (2005/11/18 更新) |
| A000-00660 |