
オフィーリと言えば皆さん記憶されている方も多いかと思います。99年にブルックリン・ミュージアムで開催された「Sensation」展に出品された、牛の糞を使って描いた聖母像で話題になった作家です。当時のニューヨーク市長・ジュリアーニ氏は「カトリック教徒への侮辱」と激怒し、かたや美術館側は「表現の自由に対する圧力」と相方譲らず、このニュースは日本でもたくさん報道されました。ただ、本当はそうしたゴシップと関係なく、純粋に愛情に満ちた素晴らしい絵を描く作家なのです。
ビーズの刺繍のように盛り上がった絵の具の粒や、雑誌の切り抜き、その他さまざまな素材を用いた大きな作品と同様、鮮やかな色のにじんだ水彩の小品も人気があり、今年のオークションでのエスティメートは昨年に比べ30%程度上昇。この版画は、2002年から制作している影絵のようなシルエットの紙作品及び2003年ヴェニス・ビエンナーレで発表された『アフリカの恋人達』をもとに制作された。
1968年、イギリス、マンチェスター生まれ。
ナイジェリア系の移民の両親のもと聖歌隊に属してはいたが、アートとは無縁の幼年時代をすごす。チェルシー美術学校、王立美術大学(ロイヤル・カレッジ)で絵画を学ぶ。1998年、テート・ギャラリーのターナー賞を受賞。99年にブルックリン美術館で開催された「センセーション」展に出品した「聖母マリア」が当時の市長ジュリアーニの怒りをかい、「神の冒涜、ニューヨーク市はこんなものに使う金はない。」との発言が話題となり展覧会は大成功、一躍時の人となった。この作品は美しい装飾がなされアフリカの文化、人種、宗教をテーマとしていたが、ポルノ雑誌の切り抜きを貼り付けたキャンバスが象の糞の玉に乗っているといったものだけに問題となったのも無理はない。話題だけではない、精緻な装飾と洗練された色使いにより、アフリカ系イギリス人としてのアイデンティティーを主張する作品は、2003年ヴェニス・ビエンナーレのイギリス館で発表され、大賞受賞の呼び声も高かった。昨年オープンした森ミュージアム「ハピネス」展にも勿論出展されている。バスキア亡き後、間違いなく今最も注目されている黒人作家である。
| 制作年 | 2003年 |
|---|---|
| エディション | ED 227/350 |
| サイン | あり |
| 技法 | ジグレー(デジタルプリントの一種)、金箔、グアッシュ、フェルトペン |
| シートサイズ (縦×横) |
49x31.8cm |
| 作品の状態 | 良好 |
| 額仕様 | アクリルボックス/直貼り |
| 額寸 (縦×横×奥) |
52x34x3cm |
| お届け期間 | --- |
| 特記事項 | |
| 海外店頭価格 | 1500 ドル (2004/08/01 更新) |
| A000-00170 |