
ムニーズの最近作のシリーズは抽象表現主義の画家ロバート・マザウェル(1915〜1991)の作品がもとになっている。マザウェルは早くからヨーロッパの文学や絵画に親しみ、オートマティズム(無意識の手の動きにまかせて描く方法)やコラージュなどの手法を広めてアメリカにおけるシュールリアリズムの基盤を築いた。ポップ・アートによって駆逐されかかった抽象表現主義から離れず、最後までその可能性を信じる一方、ヨーロッパの文化に対して敬意を払った数少ないアメリカ人画家であった。ムニーズの作品にはジョークに近いものも多いが、これらの作品にはそれが見られない。典型的なオートマティズムの表現であり、ほとばしるようなインクが生み出す形はまさにマザウェルのもの。1965年、和紙にインクで制作した小品の「叙情組曲」シリーズが元かと思われる。版画用紙に写真をアイリスプリントし、黒いインクの部分にシルクスクリーンでニスをかけてあり、触るとインクが手につきそうなリアルな質感を生んでいる。モダンなインテリアにも和風にもぴったりで厭きのこない味わい深さがある。
1961年、ブラジル、サンパウロ生まれ
マネの「オランピア」、モネの「積みわら」、ウォーホルの「ジャッキー」、どこかで見たことのある名画の写真、しかしよく見ると絵ではなく別の物だ。マネはチョコレートシロップで形が描かれ、モネはマンセルの色見本帳が貼りあわされ、ウォーホルはケチャップで描かれているのだ。体操の妖精コマネチの写真はインクの水溜りでできている。それら一時的な作品を撮影し写真作品とするきわめてユニークな方法がヒットし、1997年ニューヨーク近代美術館の「ニュー・フォトグラフィー」展に出品後大活躍。2000年ニューヨーク、ホイットニー美術館のビエンナーレ出品の翌2001年には同館で個展開催。その年の展覧会の数は30に及びその半分が個展というから驚き。同じものが何点も存在する写真作品だからこそ可能なわけだ。ブラジルを代表するだけでなく、現在最も注目を浴びている若手アーティスト。
| 制作年 | 2002年 |
|---|---|
| エディション | ED 4/40 |
| サイン | あり |
| 技法 | アイリスプリント/シルクスクリーン |
| シートサイズ (縦×横) |
48x56cm |
| 作品の状態 | 良好 |
| 額仕様 | ふきとり/うかせ/低反射アクリル |
| 額寸 (縦×横×奥) |
58x65x3cm |
| お届け期間 | 約2週間 |
| 特記事項 | |
| 海外店頭価格 | 1200ドル (2003/07/01 更新) |
| A000-00198 |