
黄金色に輝く空に浮かび立つ1本の木。しかし本作に見えるものは、希望に満ち溢れた光景ではなく、「バチカンの空に向かって立つ、1本の枯れた木」なのです。ソフィ・リケットの写真のモチーフは、普段私達が気に留めない闇の一シーンです。それも、闇と光の均等な対比によるものではなく、圧倒的な暗闇の中からもれる一筋の切れ目のようなわずかな光芒をとらえており、正体がはっきりしない不気味さが漂います。「私の作品は夜の闇を利用していますが、それは空白感を表すためではなく、可能性がつまった空間〜どんなことでもおこりえるであろう空間〜を表現するためなのです」とリケット自身は語ります。リケットの表す世界は確かに、見る者の空間感覚を奪い、惑わせ、予測できないもう一つの現実の可能性を思い起こさせるのです。
1970年、イギリス、ロンドン生まれ。
ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートの写真科修士課程を卒業。ソフィ・リケットの写真モチーフは、夜の街灯に照らされて浮かぶ陸の孤島のような高速のインターチェンジや川沿いの遊歩道、月明かりの下に立つ首の無い記念碑など、普段私たちが気にとめない闇の1シーンを切り取っている。闇と光が織り成すシンプルな対比によって構成された光景は、均等な対比によるものではなく、圧倒的な暗闇の中から漏れる一筋の切れ目のようなわずかな光との対比である。大部分は闇の中に隠されていて、特定の場所が認識できない“どこでもあって、どこでもない場所”なのである。「私の作品は夜の闇を利用していますが、それは空白感を表すためではなく、可能性がつまった空間〜どんなことでも起こりえるであろう空間〜を表現するためなのです。」とリケット自身がのべる通り、彼女の果てしなく広がっている漆黒の領域は、見るものの空間感覚を奪い、惑わせ、予測できないもうひとつの現実の可能性を思い起こさせる。近年、ロンドンやヨーロッパ各地の主要なギャラリーをはじめ、ローマ、スイスの現代美術館で発表。2003年ncaにて日本初の新作による個展・及びグループ展「Identity」に出品し話題を集める。
| 制作年 | 2003年 |
|---|---|
| エディション | ED --/5 |
| サイン | あり |
| 技法 | Cプリント |
| シートサイズ (縦×横) |
27x20cm |
| 作品の状態 | 良好 |
| 額仕様 | 黒/マウント |
| 額寸 (縦×横×奥) |
37x30x3cm |
| お届け期間 | 約3週間 |
| 特記事項 | |
| 海外店頭価格 | no data (2006/07/24 更新) |
| A000-01032 |