
8点からなるこの版画のシリーズは、中央に赤い正方形が1つ描かれた、マレーヴィッチの絵画を思わせる作品から始まる。よく見ると右上角に白い正方形がもう1つこれは白のインクで刷られたのではなく、エンボス(型押し)による紙の地のままの白い正方形である。一寸見ただけでは気がつかないが、一旦気づくと静力学的均衡が世界の調和のように、平和な安らぎを与えているのだ。普段は何気なく、時折眺めてみると言葉少なげに何かを語りかけてくる。1点玄関のアクセントにもいいけれど、数点組み合わせる楽しみ方もある。
1941年、ニュージャージー州ラスウェイ生まれ
ハートフォードのトリニティ・カレッジ卒業後、ニューヨークのクーパー・ユニオンで学ぶ。最初の個展はポロックやロスコを世に出した、ニューヨークのベティ・パーソンズ・ギャラリーで開かれた。そして67年ホイットニー美術館に出品した「タン・オクタゴン(黄褐色の八角形)」によって一躍美術界に知られるようになる。八角形のキャンバス地を染めて壁にピンで留めただけの作品であった。大型の抽象絵画やポップ・アート全盛の時代にあって、一般的にはタトルの作品は地味で目立たないものだったけれども、思慮深く控えめな表現は単に物理的にミニマルな(色、形、素材を最小限度にとどめる)ミニマル・アートとは一線を画していた。大作が少なく、地道な活動ながら、80年代から95年までは毎年5〜10回の個展をコンスタントに開催、近年は発表も慎重になってきているが、構成に見られる絶妙なバランス感覚はさらに鋭敏さを増す半面、一種の風格、余裕を感じさせる安定感を生み出している。
| 制作年 | 1999年 |
|---|---|
| エディション | ED --/25 |
| サイン | あり |
| 技法 | アクアチント/エッチング/ドライポイント/エンボス加工/木版 |
| シートサイズ (縦×横) |
28x28cm |
| 作品の状態 | 良好 |
| 額仕様 | 白木 |
| 額寸 (縦×横×奥) |
31x31x2cm |
| お届け期間 | 約3週間 |
| 特記事項 | 額装済みの作品となります。 |
| 海外店頭価格 | 700ドル (2007/11/01 更新) |
| A000-00012 |