
15年前、ニューヨーク、DIAファウンデーションでのインスタレーションを思い出す。6つのキャビネットの中に合計912個の箱、その中に収められたドローイングの総数約25万枚、半端じゃないと思った。師のヨーゼフ・ボイスのアートが社会的、政治的メッセージの表現に終始していたのに対し、クネーベルの表現はあくまで視覚的美の追求にあるのは、これらの版画を見ても明らかだ。5色から8色と色数はそれほど多くはないにもかかわらず中心となる色を何とも見事に引き立てている。幾何学的な抽象はともすれば厳格な印象を与えがちだが、完全な平行線ではなかったり、見え隠れする線など繊細な配慮、ある種ファジーな感触が人間的な温かみを感じさせるものとなっている。1点でもよし、数点組み合わせるのもよし、これら品位ある色の前で居場所を失う、プラスチック製品や印刷物も多いだろう。本当の色を求める人に最も相応しい作品。
1940年、ドイツ、デッサウ生まれ
ダルムシュタットの芸術学校で学んだ後、デュッセルドルフ芸術アカデミーのヨーゼフ・ボイスのもとで研鑽を積んだ。幾何学的な矩形とモノクロームを中心とするクネーベルの作品には、抽象作品には似つかわしくない題名がよくつけられる。「グレース・ケリー」、「トルソ」、「ガールフレンド」、「わが愛しき人よ」などである。美術の歴史に沿って扱われてきた主題と関連付けようとするのだが、理屈はともかく、多様な色彩を扱う能力には師のボイスを大きく超えるものがある。建築、デザイン、美術の総合を目指したバウハウスの理念に基づき、日常生活の芸術化を引き続き意図するものだ。絵画作品と立体とを組み合わせた大掛かりなインスタレーションはボイスの難解な主張とは異なり純粋に視覚的な美を追求してやまない。欧米ではすでに高い評価を得ており、日本では1994年に栃木県立美術館が個展を開催。
| 制作年 | 1996年 |
|---|---|
| エディション | ED XXX/60 |
| サイン | あり |
| 技法 | リトグラフ/ステンシル |
| シートサイズ (縦×横) |
61x40.6cm |
| 作品の状態 | 良好 |
| 額仕様 | 白/マット |
| 額寸 (縦×横×奥) |
78x60x3cm |
| お届け期間 | 約4週間 |
| 特記事項 | ※付属品あり(額止木) |
| 海外店頭価格 | 1500ドル (2005/12/02 更新) |
| A000-00147 |