
20代の頃、オルデンバーグらとともにハプニング(現在のパフォーマンス)を行なって注目され、ポップ・アートの代表的作家の一人として位置づけられているジム・ダインだが、彼のドローイングの力量は、おそらくナンバーワンだろう。ロンドン、ベルリンとヨーロッパでの生活を経験し、古典絵画に親しんだからかもしれない。このリトグラフのもとになったドローイングは1980年にエルサレムに滞在していたときに作られた。1982年にこの主題による最初のリトグラフ(No.1)が制作され、同年木版画(No.2、No.3)も手がけている。何気ない植木鉢の植物をこれほどダイナミックに表現しえた画家がかつて存在しただろうか。縦1メートル近いサイズは、改めて絵画の持つ力を示して圧巻である。以前は100万円前後していたはずだが、リーズナブルな価格となっている。(執筆:広本伸幸)
ULAE(Universal Limited Art Editions※)制作。
※1957年にタチアナ・グロスマンによってニューヨーク州ロングアイランド、ウェスト・アイスリップに設立された、アメリカ現代版画を代表する工房の一つ。
1935年6月16日、オハイオ州シンシナティ生まれ
学生結婚をしてオハイオ大学卒業後、ニューヨークへ出たダインは、オルデンバーグ、アラン・カプローと一緒にハプニング(パフォーマンスの原型)を行い美術関係者に注目される。最初の個展は1961年マーサ・ジャクソン・ギャラリー、翌年以降もソナベント、シドニー・ジャニス、といった有名画廊での個展が続き、1970年35歳にしてホイットニー美術館で回顧展が開かれるまでになる。工具(祖父が金物屋だったため10代の頃ダインは店を手伝っていた)、バスローブなど身近なものを描いて着実な人気を得る。ハートは1965年シェイクスピア『真夏の夜の夢』の舞台美術で用いて以来、頻繁に扱われてきた。子供でも知っている愛のシンボルを単独に絵にすることははばかられるためか、絵の題材とされることは少なかったが、困難を乗り越えて立派なハートの絵を自分のものとし、ジム・ダインの代名詞にまでなしえたのである。
| 制作年 | 1984年 |
|---|---|
| エディション | ED -/26 |
| サイン | あり |
| 技法 | リトグラフ |
| シートサイズ (縦×横) |
98.8x76.3cm |
| 作品の状態 | 良好 |
| 額仕様 | 白/うかせ |
| 額寸 (縦×横×奥) |
110x87x3cm |
| お届け期間 | 約3週間 |
| 特記事項 | |
| 海外店頭価格 | no data (2007/06/29 更新) |
| C000-01289 |