
私の“花”の絵画シリーズ(2002〜)は、そのテーマ・モチーフを17世紀オランダで興盛を極めた「ヴァニタス」*に、また、技法的にはストリートのグラフィティ**からインスピレーションを得たものです。
今回の《FLOWERS》シリーズは、“花”の絵画のテーマ・モチーフ・技法をそのままキャンバス上から銅板上に移し替えたものと言えます。
ただ、絵画においてはその技法上の制約から、モチーフを白い痕跡(影、幽霊)、つまりネガ・イメージとしてしか表現できませんでしたが、今回の《FLOWERS》において、初めて、モチーフを黒いシルエット(ポジ)として表現することが可能となりました***。
《FLOWERS》、それは、定着に成功した“心霊写真”(ついに、幽霊を撮らえた/捕えた!)とも言えるものです!!
*ゴージャスな花々に髑髏、装身具などを描きそえた、警句・暗喩に満ちた一連の静物画。
**ラッカースプレーによって素早く描かれる“落書き”、独自の洗練と様式美を合わせ持つ。
***銅板上でラッカーで皮膜されていない部分は、腐食液の侵食によりインクの乗る部分に反転され、黒く表現されます。逆に、ラッカーで皮膜された部分は腐食液で侵食されず(インクが乗らず)、白く表現されます。
謝辞:《FLOWERS》は、版画工房「エディション・ワークス」主宰の加山智章氏のサポートにより実現したものです。今回の作品発表の機会に、あらためて、加山氏に深い謝意を表します。
—————————————————————————————————————東恩納 裕一
アーティスト。東京生まれ、東京在住。
90年代はじめから日常に遍在する一連の“ファンシーなもの”をモチーフに、そこに潜む「不気味さ」を表現する。代表作として日本独自の丸型蛍光灯を用いたシャンデリアシリーズ、造花やレースをスプレーペイントで型取ったFL(Flower)シリーズ他。
主な個展は、2000年「Hina-gata」Nadiff(東京)、2003年「Light Bright Picnic」世田谷美術館廊下(東京)、2004年 Galerie Jean-Luc & Takako Richard(パリ、フランス)、2005年「シャンデリア!」山本現代(東京)。主なグループ展としては1999年「時代の体温 Art / Domestic」世田谷美術館(東京)、2003年「ZONE」府中市美術館(東京)、2004年「Officina Asia」ボローニャ近代美術館(ボローニャ、イタリア)、2006年「愉しき家」愛知県立美術館(愛知)、2007年「六本木クロッシング2007 未来への脈動」森美術館(東京)、2008年「THE MASKED PORTRAIT」マリアンボエスキーギャラリー(ニューヨーク、アメリカ)など。その他、2006年ドーバーストリートマーケット東京、2007年コム・デ・ギャルソン香港店など、店舗のアートワークも手がけている。
| 制作年 | 2007年 |
|---|---|
| エディション | ED -/30 |
| サイン | あり |
| 技法 | アクアチント・雁皮刷り |
| シートサイズ (縦×横) |
38x30cm |
| 作品の状態 | 良好 |
| 額仕様 | ステンレスヘアライン/うかせ |
| 額寸 (縦×横×奥) |
46x40x3.5cm |
| お届け期間 | 約3週間 |
| 特記事項 | |
| 海外店頭価格 | no data (2008/02/13 更新) |
| C000-02128 |