
2002年にアントワープから大都市ロンドンに移住して間もない頃に、伝統的な都市が持つ合理性に対しての反射としてこの作品は描かれました。スーパーでも売っている食品であり、植物でもあるブドウは、伴美里自身の自然への渇望と、過度な合理性へのささやかなアンチテーゼの象徴として描かれています。
都市生活者であり自然の一部でもある我々が、癒しへの憧れを感じ自然に対し融和したいと感じる時、その間に介在する「到達出来ない距離」とは一体何なのでしょうか。
伴美里の作品には、その謙虚な距離感が描き込まれおり、我々が融和へと到達しきれない時に感じるある種の「切ない魅力」があります。それは観る者の想像力を彼方へと連れいくとともに、白昼夢的なイメージとなり私たちの心の中心にやわらかな波動を送り続けます。
1977年 石川県に生まれる。
1998年 金沢美術工芸大学 油画科 在学中に「昭和シェル現代美術賞」グランプリ受賞
卒業後、ベルギーアントワープ王立芸術アカデミーへ留学
2002年 Byam Shaw School of Fine Art( 現Saint Martins College Of Art and Design) にて学ぶ
2004年 ロンドン大学付属スレード美術学校美術学科修士課程にてMFA修得)
( Professor, Bruce Maclean)
その後、ロンドンにてグループ展・企画展等参加し、日本へ帰国
2005年 gallery POINTにて人間と植物の関係性を表現した作品シリーズ「garden」を発表
2006年 金沢織物会社とのシリーズ「Hakusanensis」で図案を担当
2007年 青参道アートフェア参加 gallery POINT より作品展示
2008年 gallery Sourceにて滝をモチーフにした作品シリーズ「cascade shower」を発表
101TOKYO Contemporary Art Fair 2008で、gallery POINTより作品展示



